メソッド屋のブログ

米マイクロソフト DevOps エバンジェリスト 牛尾の日記です。ソフトウェア開発の上手なやり方を追求するのがライフワーク。本ブログは、個人の意見であり、所属会社とは関係がありません。

英語技術ブログのちょっとしたテクニック

tumblrにアカウントを作って、世界に知ってもらいたい日本の開発シーンの情報をたまにブログしてみようと思い立ちました。


ブログの第一号は、顧客、経営者、開発者の3者のWin-WIn-Winを達成して、私が興味津々の、ソニックガーデンさんのビジネスモデルについて書いてみました。もし良かったらご覧ください。(そして、よかったら拡散してくださいw)


Keep it simple — No Delivery, No Due Date, No Fixed Scope


さて、この過程で下手でもいいので、英語で技術情報発信してみよう!と思ったのですが実際にやってみると、本当に難しかったです。多分喋りの1000倍ぐらい難しいと感じました。しかもブログなので、残ってしまいます。私の英語の師匠のお力を借りてなんとか仕上げましたが、彼が私の文をレビューしてくれて、いろいろテクニックを伝授してくれましたので、私の駄文のbefore/afterを使って、そのノウハウをシェアしたいと思います。


1. 事前準備として文法チェックする


文法的に正しいかどうかのチェックは最近様々なサービスが出ています。例えばこのGingerなんかなかなかいい感じですので、こういったサービスで事前に文法チェックをすませましょう。


Gingerとかいい感じです。Gingerがどんなものかは下記のリンクの記事がとてもわかりやすいです!


恥ずかしい英語におさらばできる無料の本格英文チェッカー「Ginger」が日本で正式ローンチ - THE BRIDGE(ザ・ブリッジ)


こういったツールで文法チェックしたところで、文法として間違っていないだけなので、それが読みやすいかとか、わかってもらえやすいか?とかはわかりません。ですので、最初のうちはレビューをしてもらうのが無難でしょう。私は師匠にレビューしてもらいました。師匠からは、記事の構成からダメだしをいただきました。例えば私の最初の文章は、「SIer」という文化がある事が前提の文章で、米国では「SIer」がほぼほぼ存在しないため、その説明をしないとわかってもらえないということでした。こういうことは知識では知っていましたが、指摘されるまで思いもしませんでした。やはり師匠は偉大です。


2. 事実と自分の意見を混ぜない


まず師匠が最初に指摘してくれた事がこれです。私も思い入れがあるだけにどうしても自分の意見とかで熱くなってしまいますが、事実と意見が入り交じるととても読みにくくなります。基本的に英語の技術文章の場合は自分の意見は排除して、事実中心に書いた方が良いようです。私の文章はほぼ自分の意見ですが、師匠はこのパートを書き換えてくれました。明らかに下の方が英語文章っぽくかつ、客観的で自分が見ても興味をそそられます。(このブログでは達成できていませんが、日本語でもそういう風に気をつけてみようかなと思っています)


before

In terms of stakeholder’s happiness, Sonic Garden’s business model is really impressive.They succeed in making win-win-win relationship between employee, employer and customer.
I’d like to write about a piece of the secrets of their business model as a software consultant.

after

This is a slogan, the Sonicgarden company uses to describe their business model. The Sonicgarden is a custom software development company in Japan.
How can a custom-software development company survive without delivery?
Here's what I found during interviews with CEO, their workers and their customers.


私はこの指摘をいただいて、記事の構成を全体的に見直しました。その上で師匠がいろいろ直してくれました。彼が直してくれたポイントを整理してみたいと思います。


3. 繰り返しを避ける


最初に私が気づいたのは繰り返しになっている部分が修正されていました。例えば次のような感じです。


具体的な表現をOne等の表現に変える


この例では、the customer という部分がoneに変わっているところが印象的です。そして、if文をつかったごちゃごちゃした表現がすっきりした表現になっています。

before

When a customer order custom-made software to a developer, the customer has the ownership over the software. but if you use their business model, the developer has the ownership over the software.

after

When a customer orders custom-made software, one will usually own the software after the software is done. But at Sonicgarden, the developer keeps the ownership.


if文を避ける


次の例では、これまただらだらしたif文が質問とif notに入れ替わっています。プログラムコードと同じで英語でもif文のごちゃごちゃしたのは嫌われるようです。

before

Is ownership over software important? If you give up the ownership, you can reduce the cost of these.

after

Is software ownership important to a customer? Is it valueable? If not, you can reduce the cost of these.


neitherを使って繰り返しを避ける


これは、neitherを使って繰り返しを避けたり、if文をwithinで置き換えています。英語でもif文は怪しいサインかもw

before

The Sonic Garden never promises the due date of the production. It causes overwork and low-quality software. They also never promise the fixed scope even if they are in a sprint.

after

The Sonicgarden never promises the due date. It causes overwork and lowers quality of software. They neither promise the fixed scope even within a sprint.

4. シンプルな表現を心がける


他にも師匠が置き換えてくていた部分があります。それは、表現のシンプルさです。以前師匠は、be + PPの表現を多用するのは日本人っぽいと指摘してくれました。今回はそれは避けたのですが、やはり、どうも回りくどく書いてしまうようです。いくつかのパターンを見てみましょう。


余計な説明を削除する


ここはどうしても意見を入れたいところなので、明確に意見として書いたつもりでしたが、あっさり直されましたw Build Lessとかの概念は元々向こうの概念だからいいのかもしれません。確かに直していただいた文の方が1000倍カッコいい。やっぱりポイントはif分かもしれません。多分日本語の文法に影響を受けているのでしょう。

余談ですが私は全ての文を作る時は英語で考えて英語で作りました。それでも日本語の影響を受けるみたいですね。修行が足りません。

before

In my opinion, if you want to create valuable software, ‘Build Less’ concept is really important.

after

'Build Less' is the key cocept to create valuable software.


文を一旦サマリして書き直す


この例でも日本語の影響が顕著です。だらだらした文章を一旦サマライズして、スッキリと構成されています。単一のテクニックではないですが、言い換えてわかりやすく、シンプルになっています。こういうサンプルをみて、ごちゃごちゃしている時はシンプルに書くように考え直す方がよさそうです。

before

Most of them can’t afford to hire a full-time programmer. It is very hard to find skilful programmer for someone who has no experience of programming. Using this service, Customers can use a skilful programer’s resource with low cost.

after

It is almost impossible for people without programming experience to find and hire good programmers. Sonicgarden is a good resource for them like skillfull programmers on demand.


主語を置き換える


ここでは、主語がサブスクリプションモデルから、彼らに変わっています。多分これも日本語の影響でしょう。ごちゃごちゃしたら主語を変えた表現を考えてみるのもいいのかもしれません。修正後の方がスッキリしています。また、if文を使わない書き方にしています。

before

The subscription model is monthly payment. The customer can resign every time you want if they don’t like the service.

after

They use a subscription model with monthly payments. Every customer can stop using the service anytime.


これも主語の置き換えテクニックでスッキリと生まれ変わっています。

before

And they also succeed in making a stable profile because of the monthly subscription model.

after

Profit is stable because of the monthly subscription model.

5. ナチュラルな表現を採用する


文法的にあっているのではなく、ネイティブが普段つかっている文を借文しましょう。難しいことですが、普段英語を呼んでいる時からどういう表現をしているか気を配ってそれをパクるのがいいと思います。例えばこんな感じです。


目的語の対象を変えてみる


customer satisfactionではなくcustomerを対象にするように書き換えています。

before

How to make customer satisfaction using this business model?

after

How can you satisfy your customer with this business model?

修飾語をどちらにつけるか工夫する


customerが大抵スタートアップと表現するのか、大抵のcustomerがスタートアップと表現するのか、確かに下の方が英語っぽいです。

before

Their customers are mainly startup company.

after

Most of their customers are startups.


一般的な言い回しに修正する


many clientsよりも、multiple clients の方が文の意味に沿っています。 そしてcan /will はイマイチですね。if文なので、could / would の方が絶対的にいいと思います。これは習ったはずなのにw

before

If they can handle many clients, the company will pay a lot.

after

If a programmer could handle multiple clients, the company would pay more.

ドモルガンの法則っぽく集合の概念の整理の仕方を変える


これは、役割はA, Bです。Cはありません。と説明しているのを、AをのぞいてBという役割しかありません。Cはありません。と書き換えています。日本語で読むと前者の方がよさげですが、英語で見るとどう考えても下の方がカッコいい。ドモルガンの法則のようですw

before

In addition, Sonicgarden have CEO and programmers. There is no such role like manager.

after

In addition, Sonicgarden has only one role except for CEO---Programmers. There is no manager.


表現自体を変える


日本語でもそうですが、知っているとスッキリ書ける表現があるようです。この場合はbest-in-classという表現です。

before

Their payment is as high as the employee’s of listed company.

after

Their salay is best-in-class in Japan

6. 英語で世界発信してみよう


私も英語の作文はへたくそですが、これからはいろいろ英語で発信していこうと思います。最初から上手く出来るはずもないので、まず始めるのが重要なのかなとか思っています。