Lean AnalyticsのOMTMについて調べてみた
先日、Lean Analytics の素晴らしい講演を聞いてきた。Lean Analyticsはいろいろブログもあると思うのでGoogle様で検索してみて欲しいが、今日は、Lean Analyticsの中でもOMTM(One Metrics That Matters)という部分に関して調べてみましたので、共有してみます。間違い等ありましたらご指摘ください。
Lean Analytics: Use Data to Build a Better Startup Faster (Lean Series)
- 作者: Alistair Croll,Benjamin Yoskovitz
- 出版社/メーカー: O'Reilly Media
- 発売日: 2013/03/08
- メディア: Kindle版
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One Metrics That Matters
One Metrics That MattersというのはLean Startupの考えで、何らかの改善活動につながらないような沢山のメトリクスを測定するかわりに、各スタートアップのステージで、実際に次の行動につながるたった一つのメトリクスだけに注目しようという考え方です。Lean Analyticsの考えでは、スタートアップは、ステージを持っていると考えます。このステージ毎に、次のステージに行ける条件があって、それをクリアすると次のステージにいくという考えです。このステージアップの考えの中で、各スタートアップは、自分の会社に有効なOMTM(One Metrics That Matters)を選んでいきます。
ざっくりいうと、Empathyは、また満たされていなくて、マーケットになりそうなニーズを見つけた状態で、Stickinessは人がお金を払うようなソリューションができた状態。お店でいうと、繰り返しお客さんが来てくれるようになった状態です。Viralityはお客さんが口コミなで広がっていくような状態、Revenueはいい利益構造を構築していく状態。お店でいうと、ムダを省いたり、効率化したりです。最後にScaleこれは事業を広げていく、つまり、多店舗展開していくような状態です。Lean Analyticsではスタートアップのゴールは、エグジット(企業を売却すること)がゴールのようです。
What's your OMTM?
皆さんにとって一番の疑問は、自分の会社でどんなOMTMを設定すればいいか?ということではないでしょうか?Lean Analyticsでは、ステージによってOMTMを変えていくという考えですが、これをどうやって選べば良いでしょう?もちろん、企業それぞれでしょうけど、ヒントは欲しい物です。そういう観点では、当日のスライドのP87に面白い図が乗っていました。
この図です
そう、この図には、業態毎にOMTMにしたら良いようなメトリクスのヒントが乗っています。私もよく知らない用語ばかりなので、調べてみる事にしました。ちなみに、業態は次のような意味です。
E-commerce : E-コマース企業
2-sided market : 2つの異なる市場と取引している企業
SaaS : SaaSの企業
Mobile App: モバイルアプリ開発/運営
User-gen content: ユーザがコンテンツを作るサービス。ブログや動画共有等
Media : メディア
さて、この図のメトリクスの意味を調べていきたいと思います。
リファレンスメトリクス
E-commerce
・Loyalty : ロイヤリティに関するメトリクス
・conversion : コンバージョン。顧客の状態の変化。例えば無料会員が、有料会員になるなど。
・CAC : (Customer Acquisition Cost) 顧客獲得のコスト
・shares : シェア
・reactivation : 再アクティベーション
・Transaction : トランザクション(購入トランザクションつまり、注文数?)
・CLV : (Customer Lifetime Value) 顧客の生涯価値。顧客の一生でどれだけ企業に貢献するか?
・Affiliates : アフェリエイト
・white-label:ある企業が、他の企業の製品を買ってきて、自分の商品の用に売る事。7イレブンとかのプライベートブランド等がその例か?
参考:9 Metrics to Help You Make Wise Decisions about Your Start-Up
2-sided market
・Inventory : 店で売っている商品
・listings : よくわからないが、上記とほぼ同じ意味。サービスやイベントとか含む。
・SEM : (Search Engine Marketing metrics) サーチエンジンマーケティングのメトリクス。例えば次のものがある
CPO : cost per order 注文毎のコスト
CPA : cost per action アクション毎のコスト
ROAS: return on advertising spending 広告費に対する収益率
ROI : return on investment 投資に対する収益率
参考:Four Search Engine Marketing Metrics
・sharing: シェア
・Transactions: トランザクション(購入トランザクションつまり、注文数?)
・commission : 売上げに対して、支払われるお金。例えばセールスマンが商品を売ったらその10%がセールスマンに支払われる等
・Other : その他
・verticals : vertical integration (垂直統合?)意味がよくわからない。
・Engagement : 顧客を巻き込むこと
・churn : あなたのサービスや商品にお金を支払うのを止めた顧客数
・inherent : 何かの自然なパートになっていて、分離できないもの。inherent trading rate(分離できない取引の割合)等か?
・virality : SNS等で知り合い経由で広がっていく度合い例えば次のようなもの
Initial set of customers : 初期の顧客数
Number of invites sent to each new customer: 新規顧客の招待数
Percentage of invites that convert : 招待した顧客がコンバート(例えば無料顧客が有料に変わった等)した数。
・CAC: (Customer Acquisition Cost) 顧客獲得のコスト
・CAC, CLV: (Customer Lifetime Value) 顧客の生涯価値。顧客の一生でどれだけ企業に貢献するか?
・API: APIのコール数?
・magic : magic metrics 参考:KPI Fever: Beware Magic Metrics : the end game
マジックメトリクスは、あなたの全ての問題を解決してくれると思われるような簡単なソリューションを提供するかのような指標。参考のリンクに例が乗っている。
・mktplace: マーケットプレース
Mobile app
・Downloads : ダウンロード数
・churn : あなたのサービスや商品にお金を支払うのを止めた顧客数
・virality: SNS等で知り合い経由で広がっていく度合い例えば次のようなもの
・WoM: (Word of Mouth) 口コミ
・app rating : アプリケーションのレート(☆の数)
・CAC : (Customer Acquisition Cost) 顧客獲得のコスト
・ARPDAU: (Average Revenue Per Daily Active User) 日次のアクティブなユーザの売上の平均
・Spinoffs: スピンオフの数
・publishers : パブリッシャーの数
User-gen content
・Content : コンテンツ数
・spam : スパム?(ここはよく分らない)
・invites : 招待の数
・sharing : シェア
・Ads : 広告
・donations : 寄付
・Analytics : 分析の数(有料で分析サービスをやる?もしくは顧客の分析利用数?)
・user data : ユーザデータ(個人情報?)
Media
・Traffic:トランザクション(購入トランザクションつまり、注文数?)
・visits : 訪問者数
・returns : 利益
・Content: コンテンツ数
・Virality: SNS等で知り合い経由で広がっていく度合い例えば次のようなもの
・SEM : (Search Engine Marketing metrics) サーチエンジンマーケティングのメトリクス。
・CPE : (Cot Per Engagement) (start a flash game, send a viral message)
エンゲージメントのコスト。エンゲージメントというのは、ページを訪問しても去っていくだけの人も多いが、なにかサービスに関心を持ってくれた人の割合。例えば、フラッシュのゲームを始めたとか、他の人にメッセージを送った等
参考:CPE: A New Measure in the Online Marketing –Epom Market Blog
・affiliate : アフェリエイト
・eyeballs:eyeballの直訳は目玉だが、何かを見る事、目視で何かを見積もる事
・Syndication : サブスクリプション(月次などのでサービス課金)をしているユーザに対してコンテンツを提供した数
・licenses : ライセンス数
以上です。なんかの参考になるといいですね!