メソッド屋のブログ

米マイクロソフト DevOps エバンジェリスト 牛尾の日記です。ソフトウェア開発の上手なやり方を追求するのがライフワーク。本ブログは、個人の意見であり、所属会社とは関係がありません。

技術なきマネジメントの衰退とその対策

今回は、マイクロソフトにいて自分が感じているIT業界の大きなスタイルの変化の兆候とその対策について書いてみた。今回もいつも通り、単に自分の意見をシェアしているだけであって、他の人にどうこうしろと言いたいわけではない。ただ、日本のIT業界が米国…

新技術導入を米国並みに!働き方を変えて生産性を高めるための8つの習慣

クロスカルチャーの専門家のロッシェル・カップさんと共同でマイクロソフトの投資の元作成した「働き方を変えて生産性を高める8つの習慣」だが、動画シリーズが完成したので、各習慣の動画をここで整理しておきたい。楽しんでもらえる内容になっているので…

「無理を承知で」のお願いが「無駄」を生む - 不確実性を受入れる 第3の習慣

仕事の習慣・考え方を変え生産性や新しい技術の導入を米国並みに加速する「8つの習慣」のうち「不確実性を受入れる」に関して考察した。具体的な実践プラクティスを踏まえ言及してみたい。 ご興味があれば、是非以前にご紹介した第一、第二の習慣に関しても…

「検討」は無駄である - リスクや間違いを快く受け入れる第2の習慣

仕事の習慣・考え方を変え生産性や新しい技術の導入を米国並みに加速する「8つの習慣」のうち「リスクや間違いを快く受け入れる」に関して考察した。具体的な実践プラクティスに関して言及してみたい。 最初の習慣は次のブログで紹介してみた。 simplearchi…

Scrum / DevOps の導入を加速するグローバルマインドセット ~8つの習慣 その1 ~

クロスカルチャーの専門家Rochelle Koppさんと一緒に考案した 新技術の導入を加速させるための「8つの習慣」をまとめ上げた。この習慣を習得することで、米国と同じようなスピードで新しいことに対応したり、生産的になることができる。今回はその一つ目の…

「知らないこと」を恐れないマインドセットが技術導入を加速する

先日、米マイクロソフトの Redmond キャンパスで行われたマイクロサービスのハックフェストに2週間ほどサポーターとして参加してきた。 そこで気づいた日本との技術導入の差の秘密について気づきをブログに書き留めておこうと思う。 ハックフェストというの…

Serverlessconf 最高でした!ーAWSな人に贈る、最も簡単に分かる Azure の Serverless

10/1に、ServerlessConf 出店ブース始め、会場におられる方も、AWSを利用されている方がほとんどだった様子だったので、講演では、AWSを普段使っておられる方を想定して、お話しをしました。ただ、盛り上がった一方、詳細なアーキテクチャが知りたかったとか…

「それ、アジャイルできてへんのちゃいますか?」チェックリストの公開

DevOps を導入して、リードタイムの短縮などの効果を出したい時に、前提条件となっている「アジャイル」がまだ導入できていないケースが多い。そういったケースでは、まずアジャイル導入のご支援をすることもよくある。 そういった支援に入ると、「アジャイ…

アジャイルを創ったアリスターのひとこと

Fig1. アリスターとXPJUGの仲間 2002年 How I saved Agile and the rest of the world 「アジャイル開発」そして「オブジェクト指向」などに多大な貢献をしたアリスターコバーンさんが、最近こんな記事を公開した。 Alistair.Cockburn.us | How I saved Agil…

英語鎖国で深刻なのは情報入手のスピードじゃないと思う

エンジニアに英語が必要と言われて久しい。技術情報を早く入手するためには、英語を使えないといけないからとあるがこれは本当なのだろうか?自分的な気づきがあったので、その考察をシェアしたい。 エンジニアに英語が必要と言われている。いろんなことが言…

衝撃的な効率性~最高の DevOps チームは「知っている事」で構成されていた~

今回マイクロソフトの社内カンファレンスに参加するために、シアトルに滞在したが、以前からどうしてもやりたかった、マイクロソフト最高の DevOps チームを直接観察してみたいという夢をかなえてみた。 私はマイクロソフトの DevOps エバンジェリストだが、…

新技術導入の遅さの一端はラーニングモデルの違いかもしれない

以前から不思議に思っていたことがある。それは、少なくとも米英の人は、ソフトウェア技術やプロセスに対して誤解が圧倒的に少ないということである。 別の回でも書いたが、イギリスの会社とお話しした時も、「アジャイル」に対するとらえ方、考え方は、100%…

「ウォータフォールは何のメリットも無い」のラジオ番組の公開

おかげさまでたくさん読んでいただいたブログですが、この内容について聞いてみたいということで先日アジャイルラジオという番組の収録を行いました。 simplearchitect.hatenablog.com 前半、後半になっています。私の意図していることなどについて、自分の…

ソフトウェアの納期見積もりは、星占いレベルのものであると思う

このエントリでは、ソフトウェアの見積もりがどういうものであるかをシェアした上で、今後日本はどのような方向に向かえばよいのでは?という私のアイデアをシェアしたいと思う。 注:このエントリは、某銀行の件とは全く関係ありません。考えるきっかけにな…

マネジメントスタイルの違いがもたらす「圧倒的スピード感」の違いと「楽しさ」

最近は、ソフトウェアの新しい技術や、考え方の日本に対する導入の遅れをどうやったら無くすことができるか?ということを考えている。今回はインターナショナルチームに参加して感じたマネジメントスタイルの違いについて書いてみたい。 海外企業のリーダー…

日本をクビになる日

今回のブログは沢山の人に読んでもらいたい内容ではなく、単純に自分が考えたことの整理です。 私が初めて、オブジェクト指向やアジャイルを取り組み始めたのは2001年頃でした。なぜそのようなことを始めたか?というと、当時のシステムは自分から見ると「か…

自分で人生を決めるマインドセットが、生産性と、仕事の楽しさをもたらす

今回は、前回のブログの内容をより考えてみたいと思う。 「自分で人生を決める」人は、他人に対して「すべき」がない 前回のブログの主張は、「自分で人生を決めない」マインドセットが、新しい考えや技術導入を遅らせるというアイデアだった。今回はさらに…

「自分で人生を決めない」ことが、決定的に業界の進化を遅らせているのかもしれない

先日ブログを書いたら大いに炎上した。いろんな方がいろんなブログを書かれていたようだ。しかし、私は一切読んでいない。なぜならそこに関心がないからだ。ウォータフォール vs アジャイルの比較は私の関心ではなく、私の関心は「どうやったらソフトウェア…

私は間違っていた。ごめん。ウォーターフォールは何のメリットも無い

私はソフトウェアの専門家としてお答えすると、ウォータフォールは何のメリットも無いというのが私の意見であることを共有しておきたい。そういう意見に至った経緯をこのブログで書き留めて置きたい。 尚、これは所属会社の見解ではないことは明確にしておき…

アジャイル・DevOps 実践企業サーベイの集計結果と考察

先日、113名もの皆さまの協力を得て、「アジャイル・DevOps 実践企業サーベイ(2016)」を実施させていただきました。その集計結果を公開したいと思います。 サーベイにバイアスが入らないように、事前に公開をしていなかったのですが、本サーベイの目的は、日…

DevOps スタータキットの公開

DevOps の概要、プラクティス、そしてそれに関するリソースを整理して自ら学習しやすいようにしてみました。DevOps の考え方、プラクティス毎に、ビデオとそこで使っているPPTを公開しますのでお楽しみください。 channel9.msdn.com docs.com docs.com 1. De…

DevOps で成功するための7つの習慣 ~ Microsoft が SaaS 運営で学んだこと ~

Microsoft の DevOps 実践の第一人者の Sam Guckenheimer が長年の経験をもとに、DevOps をうまく実践するための7つの習慣をまとめてくれました。その内容を原文と共に共有したいと思います。 7つの習慣は特に DevOps のマインドセットを学びたい人にはと…

日本でインターナショナルチーム文化を作る方法を考えてみる

今まで、幾つかのポストで書いてきたのですが、私は今のインターナショナルチームのポジションをとても気に入っています。楽しく、気に入ってるだけではなく、実際の生産性やワークライフバランスも過去最高です。 私は、「Be lazy」の回で書いた通り、「Be …

ダイバーシティの本質はそういうことじゃないんじゃないかな

いつも通り、生産性に関するブログを書こうと思ったのですが、その過程で、ダイバーシティについて少し調査しようと ブログや本をチェックして、とても違和感を感じました。そこで自分の意見を整理するために、ブログを書いてみました。 私は単にインターナ…

DevOps ハッカソンは日本で通用したのか? 〜ハッカソン運営での学びと中の人〜

私は入社以来、月1回以上のペースで、DevOps ハッカソンという無料イベントを実施しています。 DevOps が学べて、関連技術を自由にハックして楽しめるイベントです。マイクロソフトが、DevOps を広く普及させて将来DevOps の良い事例になってくれるお客様を…

「Be Lazy」を極めるためには残業をしてはいけない

「Be Lazy」というのは、日本側の上司にあたる Drew がいつも口にしている言葉だ。その意味合いは、「最小の工数で、最大のインパクトを出す」 という考え方だ。私もアジャイルやリーンを学んできたので、「大量のものを高速に作れること」はむしろ悪であり…

日本でアジャイル / DevOps 導入が進まないのは「文化」を変えないから

私が初めてeXtreme Programming に出会ったのは確か2000年だと思う。実際に初めてのプロジェクトを実施したのが2001年。それからすでに15年が経過していることになる。そんな長い間アジャイル、そして DevOps の日本での導入に関わってきた。日本のアジャイ…

「すべき事」をなくせばうまくいく。- インターナショナルチームでの学び

私はマイクロソフトのインターナショナルチームで働いています。特に私は以前からUSのエンジニアの生産性の高さの秘密を学びたいと思っています。今回は日本でプロジェクトの改善活動を実施している時に気づいたことをシェアしたいと思います。 先日、ハック…

マイクロソフトの de:code の DevOps トラックが奇跡の展開になっている件

私のメインマシンは未だに Mac で現在も docker を中心としたオープンソース系の DevOps 技術が大好きだ。そんな私でも正直、今年の de:code というマイクロソフトのイベントはありえない展開になっていると思う。本当にこうなったのは私の力ではなく、日米…

docker の実行環境を選択する

現在、様々な環境で docker が動作します。先日同僚から、「docker はいろんな環境で動作するが、どの環境で動かせばいいの?」と質問を受けました。 今、初めて docker を始める場合、どこで環境を作ればいいのか迷ってしまうほどたくさんの選択肢がありま…

本番環境の「聖域化」を再考する - DevOps の「リードタイムの短縮」の次に来るもの

DevOps という言葉は2009年のVelocity conference でFlickerが発表した 10 deploys per day という発表が起源になっています。 10+ Deploys Per Day: Dev and Ops Cooperation at Flickr from John Allspaw www.slideshare.net 残念ながらアジャイル開発宣言…

生産性を向上させるためには、日本人エンジニアに英語での会話力は必須だと思った

私はマイクロソフトのインターナショナルチームで働いています。特に私は以前からUSのエンジニアの生産性の高さの秘密を学びたいと思っています。今回は同僚からの何気ない一言からの気づきをシェアしたいと思います。 David からの何気ない一言 私は無宗教…

私は Infrastructure as Code をわかっていなかった

私はここ1週間ほど、同僚の David の一言で Infrastructure as Code について頭が大混乱状態でした。 それは次の一言です。 Chef や Puppet は大体の部分は Infrastructure as Code じゃないよね。ARM (Azure Resource Manager) はそうだけど。 ただ、Chef-…

日本と米国で異なる「想定する物量」がソフトウェア開発の生産性の違いを生む

私は米マイクロソフトの DevOps のインターナショナルチームに所属しています。ただ、住んでいるところは日本なので日本側のオペレーションも実施しています。 前回のブログでも書いた通り、私はどうして米国のエンジニアが生産性が良いのかをずっと知りたい…

ソフトウェア開発の生産性を阻害する「気軽に聞けない」ことの考察と対策

マイクロソフトの DevOps テクニカルエバンジェリストになる前から、ずっと不思議だったことがあります。 それは、「アメリカのエンジニアの生産性の高さ」です。素晴らしいサービスは大抵彼らから生まれていますし、彼らを見ているとアウトカムも生産性も非…

技術イケメンをつくってみる。

イケメンへの憧れ 実は私はずっとイケメンなプログラマに憧れている。 NEC時代も、最初は営業から初めて、若い頃は役立たず。アジャイルとかやるようになったり、オブジェクト指向だったりから、活躍できるようになった。これは、何を意味するか?というと、…

ネイティブに伝える為のロジカルさとは?

イギリス人のプレゼンテーション/ヴォイスコーチのChristianeから指導を受けているが、彼女とのディスカッションの過程でネイティブに対してわかりやすくしゃべる為には、ロジカルさが必須だと実感した。その顛末と気づきを共有したい。 1. イントロダクシ…

何かを始める時に20時間がんばってみる

凄く面白いプレゼンテーションの事を知ったのでカンタンにシェアして、自分のコメントを忘れないように書いておきたい。この動画でも、紹介されているが、何かをマスターする為に10,000時間ルールというのがある。何かのエキスパートになるためには、10,000…

英語技術ブログのちょっとしたテクニック

tumblrにアカウントを作って、世界に知ってもらいたい日本の開発シーンの情報をたまにブログしてみようと思い立ちました。 ブログの第一号は、顧客、経営者、開発者の3者のWin-WIn-Winを達成して、私が興味津々の、ソニックガーデンさんのビジネスモデルに…

音読パッケージと音読にむっちゃイケてるソフトウェア

最近は英語の基礎力を0から叩き直そうと、何週目かの音読系トレーニングを毎日やっています。今日はちょっとした気づきがあったので、メモがてら久々のブログを書いてみます。 短期記憶の無さを克服するつもりが、、、 私はADHDで、物理的に短期記憶がむち…

私は英語を聞けも、読めもしなかったことに気づいた

昨日、重要な気付きがあった。自分の英語のリスニング力を基礎から徹底的に叩き上げようと思い立った。リスニング力がたまにいけてないな。と思う事があって、それはボキャブラリの不足かと思ったがそうじゃない事に気づかせてもらった。 結局のところ、自分…

ガチのボキャブラリー増加に挑戦してみる(2)

最近はボキャブラリ増加を一生懸命やっている。ペラペラ化はそんなに難しくないけど、ボキャブラリを10,000語レベルに到達させるにはなかなかのしんどさだ。今まではそこまではゆっくりでいいやと思っていたけど、やっぱり、ガチのレベルになりたい。英語が…

ガチのボキャブラリー増加に挑戦してみる

前のエントリでも書いた通り、ガチの英語力を身につけたいと思っている。第二弾は、ボキャブラリをコテコテに伸ばす作戦だ。 今までは、多読や、出てきた単語をAnkiにぶち込むといった、コンテキストのなかで自然に覚えて行く方法をずっとやってきた。これは…

英語の短期記憶不足を解消してみる

今日は最近できなかった英語三昧の日を送ってスッキリした。 英語に関しては今までは「専門とちゃうし〜」と思っていたけど、やっぱりやるからにはガチの実力を身につけたいと思ってきた。 私が克服したい課題の一つとして「短期記憶」がある。リスニングで…

「忙しい」と思う事を解決してみる

自分はどうも忙しいと、過剰にストレスを感じるようだ。その対策として、スコープをロックするのではなく、時間をロックする考えに変えてみた。私生活においても。 忙しいと感じることはストレスを感じる 最近気づいたのだが、自分はどうも「忙しい」という…

サーバントリーダーシップ的な考えと自分の本音

昨日は結構大人げなかったが、コマンド&コントロールタイプの人とバトルしてしまった。彼はとても優秀で、わたしの友達。今わたしは久々にプログラマのロールをしている。 彼は非常に優秀なので、ガチでウォータフォールを成功させることができる数少ないマ…

ピンハネの世界

世の中には、使う側、使われる側がある。一部の優秀な人が多くの平均的な人を使うのがどの業界でもあること。確かに現状はそうだと思う。しかし、私はそういう世界からは脱退して、自分が使いも、使われもしないゾーンに居続ける事を目指している。 ピンハネ…

ディクテーション時のちょっとしたTips

もし、あなたがお使いのマシンがMacなら、AppleScriptを使ってディクテーションをちょっとだけ楽チンにできるかもしれない。 iTunesでディクテーションは面倒 CDからiTunesに取り込んだ映像や、映画の音声でディクテーションする場合、以外と操作が難しいこ…

プログラマの第三の選択 - SonicGardenのビジネスモデルについて考える

ソニックガーデンは、利益や、成長よりも顧客、エンジニア、経営者の幸せを求める革新的な形態の新しい企業だ。今後このような形態の企業が増えてくると思われるが、その先便の企業だと思う。 日本のソフトウェア業界の企業形態 日本のソフトウェア業界にあ…

生産性を高めたかったらコードは短い方がいい

コードは短いのがいいのか、それとも誰でもわかるようにあまり新しい記法を使わない方が良い等の議論がある。私は生産性を高めたかったらコードは短い方がいいよねと最近さらに思うようになった。 尚、ここでいう生産性はみんながほわっともっているイメージ…