メソッド屋のブログ

米マイクロソフト Software Development Engineer 牛尾の日記です。ソフトウェア開発の上手なやり方を追求するのがライフワーク。本ブログは、個人の意見であり、所属会社とは関係がありません。

自分の人生の方向性を考えるメソッド

今日はある事がきっかけて、気分が落ち込んで何もやる気になれなかった。


 正直私はあまり精神の強い人間ではないし、自分の生きる方向性がばしっと明確に分っている人間でもない。だからこうかなぁ〜とおもっても変わってしまうことがある。でもそれはそれでいいのだろう。ただし、少なくとも当面の自分の方向性が明確でないと、ずっと考え続けているとさすがに考えるのが好きな自分だけど、それはしんどい。

 
 そんな落ち込んで、気分が乗らない時に、ふとセラピー時代にならった「チャンクアップ」をやってみようと思ったのでやってみた。自分で紙にかいてみるといい感じ。ちなみに「チャンクアップ」はセラピーをするときに、クライアントに質問するものだけど、自分にやってみました(笑)自分用なので、他の人に読めるような字でかいていません。名付けて「こだわりマップ」なんてどうでしょうか?




メソッドとしてはこんな感じかな?


1. 準備
  白い紙と、ボールペンを用意する。それだけ。


2. できたら嬉しいことの書き出し
  現状というマルを書いてみて、その上に自分が何となく、現状からなんとなくこんなことができたらいいなぁ〜と思う者を書き出してみる。(例えば英語できたらいいなぁとか)


3. できたら嬉しいことで得られることの書き出し
  書き出せたら「現状」のマルから線を線を引いてさらに自分に説明する、その「できたらいいなぁ」と思う事が実現したとしたら、自分にとってどういう事が得られますか?
 と質問する。そして、出来たら嬉しい事が実現したところをイメージして、自分が得られることをかきだして線を引く(例えば「英語ができる」から「最新技術情報が得られる」「英語の歌や映画をダイレクトに理解できる」「歌がうまく歌える」とか)


4. 繰り返し
 得られることが、実際に得られたところをイメージして、それが得られたら何が嬉しいかを考える・・・というのを繰り返す。納得いくまで。例えば「歌をうまく歌えること」で「音楽仲間ができる」音楽仲間ができたら何がいい?→「幸せな気分になれる」とかそんな感じ打ち止め感があったらそこでやめる。



5. 3大ビジョンのイメージを描く
 自分が上記のステップを実施していくと、自分が普段なんとなくやってること、思っている事が以外と明確になってきて、自分のやってることの「大きな目的」が見えてくる。あんまりそれは数が多くないはずだ。それをイラストにして達成イメージを明確にして、自分のこだわりポイント等も書いておく。これらが、自分の普段やっていることよりもずっと大きな自分が生きている意味合いだったりもするので、其れを明確にする。


6. 着想
 つくった自分のこだわりマップを見ながら、自分がどんな人間か、本当は何をしたいのか、何が好きで、何がきらいなのか、自分が普段やりたいと思ってやっていることはなぜやりたかったのかを考える。そうすると、自分の今とっていることで、自分の本心と違っている部分、違和感がある部分の理由が見えてくる。そして、自分の人生の戦略を考えていく。


7. ビジョンボードの作成

 ここでかかれた自分が「人生で達成したいこと」をビジョンボードに貼付ける。ビジョンボードは、人生でやりたい事がイメージできる写真等を目に見えるボードに貼っておいて毎日見るのだ。それが得られたところを創造していい気分になるのもより効果が望めるだろう。自分の制約は入れなくていい。私も去年はAgileカンファレンスの写真を貼っておいてしっかり実現した。これはThe SecretのDVDを見れば具体的なイメージがわくだろう。あと今の私のビジョンボードにはパリのオペラ座の写真がはってある。引き寄せられるかな。例えば歌がうまくなりたいなら、自分のなりたいイメージに近い人の写真をボードにはって、自分がその人みたいに、さっとピアノの前にすわって演奏をし始めると会場の空気が一変し、極上のグルーブがうまれている空気を創造したりする。そのときの自分のテンションの高い空気を感じてみる。


ちなみにビジョンボードで画像検索でググると、リアルなビジョンボードを見る事ができるよ。


感想


というようなメソッドを考えて実施してみた。悩んだときも小さなメソッドを考えるあたり私らしい。


まぁ、それはさておき、実際にやってみるとおもったのが自分のやりたい事、方向性は、昔のちょっとしたきっかけによって作られているんだなぁ。と実感した。ジョブスさんの本を読んでもそう思ったんだけど、人間の1人は所詮狭い世界で生きていて、見える範囲も限られている。だから、見える範囲でがんばってそれでいいんだよな。でもその見える範囲でがんばる事で、他の人に無いユニークさが生まれる。一見自分にとって欠点に見えることは、全て利点だったりユニークさにつながる。私は他人よりずっと要領が悪く、身体能力(頭、体とも)高くない。だからメソッドを考える能力があるかもしれない。