実践的User Experience ワークショップに参加してみた
今、私が一番関心を持っている分野は、Continuous Delivery と Lean Startupです。今日はLean Startup/UXの話しが聞けるということで、
こちらのセッションに参加してみましたのでレポートしてみます。尚、私は英語の勉強をかねているので、同時通訳を聞かずに講演を聴いたのでミスしているかもですが、ご指摘くだされ。
実践的User Experience ワークショップ | Peatix
ちなみに、今日のに近いプレゼンはこれです。本日の方が当然ずっと充実していました。ww
1. Lean Startup
Lean Startup に関しては自分にとってそんな新しい情報は無かった。やっぱりこの本は偉大ということでしょうか。
- 作者: スティーブン・G・ブランク,渡邊哲,堤孝志
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2009/05/09
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 13人 クリック: 168回
- この商品を含むブログ (23件) を見る
メソッド屋の私としては、プロセスっぽいところをメモ。
例の4つのフェーズ「顧客発見」→「顧客実証」→「顧客開拓」→「組織構築」のお話。これは本を読んでね。
後、こんなプロセスっぽいのがありました。
1. アイデアを思いつく
↓
2. それをスケッチして、つくってみる(fake it , then make it ←なんかTDDみたい(笑))
・何のためのソリューション?
・Maryさん(ペルソナ)は何ができる?
・Maryさんはどんな機能が必要?
・手法がどういう風にフィットする?
(3-up, page-value pop, wireframes)
↓ それがどうやって正しいって知るの?
3. 実際にやってみる前に確認すること
・これは(顧客)にとって優先順位が高い問題か?
・ お客様はお金をはらってくれるか?
・マーケットの利害関係社は誰?
・お金のフローは?
4. プロダクトを出してみて、フィットさせる
他に面白かったところとして、リーンスタートアップの3つの代表的な本が
1. アントレプレナーの教科書 (顧客が欲しいプロダクトを作る)
2. Extreme Programming Explained(インクリメンタルなリリース)
3. Lean Thinking(無駄を省く)
XPerとしては2.なのが嬉しいww
他に
- 作者: Eric Ries
- 出版社/メーカー: Crown Business
- 発売日: 2011/09/13
- メディア: ハードカバー
- 購入: 3人 クリック: 64回
- この商品を含むブログ (16件) を見る
リーンのサイクル
IDEAS → BUILD → PRODUCT → MEASURE → DATA → LEARN → 最初に戻る
UXのサイクル
Think (ジェネレーティブリサーチ、アイデアだし、メンタルモデル、振る舞いのモデル、テスト結果、競合分析)
↓
Make(プロトタイプ、ワイヤーフレーム、Value PROP(これなに?) LANDING PAGE, 経験則、 COMPS コードのデプロイ)
↓
Check(A/Bテスト、サイト分析、ユーザビリティテスティング、FUNEL, サインアップ(聞いたけど忘れた)
Design > UI
デザインは UIより大きくて、ヒトの事が、デザイン、ソフトウェアの事がUI
LEAN UPの9つの原則
1. Design + Prod. MG. + develpment = 1 product team
デザイナと、プロダクトマネジャと開発者で1つのプロダクトチーム
2. Externilize!
頭の中身を見える化!
3. Goal- Driven and Outcome-Focused
ゴール駆動で、動作するアプリケーションにフォーカスする
4. Repeatable and routinized
繰り返しとルーチン化 (タイムボックスのことかなぁ)
5. FLOW: think/make/check
Think-Make-Checkのフロー
6. Focus on solving the right problem.
正しい問題を解く事に集中しよう
7. Generate many options and decide quickly which to pursue.
沢山のオプションをつくって、決定を迅速にして、ゴールを目指す
8. Recognize hypotheses & validate them.
経験を通じて理解して、評価する
9. Research with users is the best source of information (& inspiration)
ユーザリサーチが最も良い情報(そしてインスピレーション)
Lean UXの習慣
1. Write the test first
テストを最初に書く
次の文書の()に具体的なあなたのサービスに該当することをに入れてみる
・私たちは、(顧客のタイプ)のような人々が、(ニーズ/アクション/(サービスの)振る舞い)を必要としていると信じています。
・私たちは、(KPI)に貢献するだろいう(定量的/測定可能な結果)もしくは(定性的/観測可能なプロダクト)によって成功を知る事ができるでしょう。
2. User quote/need as sprint name
スプリントの名前をユーザの言った事や、ニーズにする
3. Wireframe check
ワイヤーフレーム(手書き画面スケッチ)で確認する
・システムを正確に反映しているか?
・どこが使いにくい?
・代替え案が何かある?
・努力の甲斐があるか?
4. Designer/Developer pairing
デザイナと開発者のペア
5. UX & Product Mgt participate in standup meeting daily
UXのヒトとプロダクトマネージャが朝会に参加する
6. Validation step
評価のステップをもつ
7. Retrospective periodically
定期的な振り返り
ユーザーリサーチ
・評価可能で、定量的
- キーメトリクス
- A/B テスティング
- 統計
- 最適化?
・作成可能で定性的
- Contextual Inquiry (コンテキストにあった質問?)
- メンタルモデル Mental Models (Indi Young)/
- インタビュー
- スターバックス(いっしょお茶するのかな?)
・評価可能で定性的
- ユーザビリティ
ワークショップ
そして、ここから、ワークショップ。今回はここを中心にご紹介したいと思います。
もろUXのプロセスですね。
我々のグループのワークショップを見ながらどうぞ。今回のネタはハウスキーピング的なサービスです。
1. ペルソナ
おなじみペルソナです。今回のペルソナは、同じチームのスタートアップ企業でバリバリUXをやっているプロの方が書いてくれました。ペルソナのそれぞれの左上にイラスト、他の要素はDemographics(ペルソナの想定した個人情報)、Behaviors(ペルソナがしていることや、こんな事を感じている等(特に不満とか)), Needs&Goalニーズとゴールです。この方は本当に絵がうまかったですわ。
2. トピックマップ
ペルソナに対して、インタビューをこの後行いますが、どんなトピックについて聞きたいかをまとめてみます。質問じゃなくて、キーワードでまとめる方がいいっぽいです。
3. インタビュー
ペルソナの実際の人物に対して、インタビューを行います。樽本さんが教えてくれましたが、ペルソナには3種類あって、実際のユーザーリサーチを元にペルソナを作る元々のペルソナ、想像でペルソナをつくるプラグマティックペルソナ、そして今回のような、想像でペルソナをつくるけど、後でインタビューをして検証するスタイルです。
通常のペルソナは作るのに時間がかかりますが効果的です。プラグマティックペルソナは想像でしかありません。ロールモデルです。つまりよくしっている人々(社内のヒトとか)のときに使います。リーンスタートアップ企業等の場合は、時間もないので、想像でペルソナをつくって、検証して、インタビューした結果違っていたら修正するというアプローチを取るという感じみたいです。
ちなみに私が一押しのUX本は樽本さんのものです。
ユーザビリティエンジニアリング―ユーザ調査とユーザビリティ評価実践テクニック
- 作者: 樽本徹也
- 出版社/メーカー: オーム社
- 発売日: 2005/10
- メディア: 単行本
- 購入: 16人 クリック: 192回
- この商品を含むブログ (38件) を見る
さて、インタビューですが、さっきつくったトピックマップを元にインタビューします。
インタビューでするべきこと
・ノートを取ること
・笑顔でいること(親しみやすく)
・オープンクエスチョンできくこと
・彼らのストーリを聞き出すこと
・だまって聞く事に徹すること(インタビュワーは10%ぐらいしかしゃべらないらしいです)
すべきじゃないこと
・あなたのプロダクトについて話す
・プロダクトの機能や振る舞いを訪ねる
・営業する
・誘導尋問する
・沢山しゃべる
インタビューでする質問は
・あなたは○○(ex 子育て)を経験したことありますか?
・もしハイだったら、その事について、話しをきかせてもらえませんか?
・そしたら、その時何がおこりましたか?
・なぜ、あなたはそうしたのですか、どうやったのですか?
・あなたが好きな事、嫌いな事は何?
・もし、魔法が使えたら、あなたのどうなってほしいですか?
最後の質問はミラクルクエスチョンのようですねww
さて、こんな質問をして、インタビューをメモを取ります。今回は議事だったので、大変でした。
4. ペルソナの修正と、インタビュー結果の分析
インタビューの結果をペルソナに反映して、インタビューででてきたことを分析します。
1. とりあえず、気づいた事を書き出します。
・何を聞いたか?
・何を見たか?(ボディランゲージなど)
・目立ったことはないか?
2. ソートと分類
・同じようなアイテムを集める
・グループにラベルをつける
・重複を整理する
・傾向をメモしたり、例外を考える
5. 6コマ漫画
6コマのマスをつくって、ペルソナに対して、あなたのプロダクトがどんな事をしてくれるか書きます。私もアイデアを出してみました。
ちなみに他の人が書いたバージョンが素晴らしすぎるのでアップ
このあと、投票して実施するサービスを決めました。発想のプロに混じっても、私のアイデアが採用されて内心嬉しかったっすww
7. ストーリの抽出
ここからはストーリの抽出です。ワークショップではありませんでしたが、ユーザストーリマッピングとかすればいいですね。
てなかんじのセッションでした。ワークショップの6コマ漫画とか、ペルソナの使い方(インタビューを後でする)とか面白かったですわ。
後評価のところで、ユーザビリティテスティングが重要という話しと、A/Bテスティング(複数の代替え案を実際にリリースしてみて、反応みてデータとって、どうするか決める)もかなり強調されていましたね。
今回のセッションに参加して
今、自分の興味のど真ん中のLean Startup/UXのセッションにできてとても面白かったです。しかも、参加者のヒトがむちゃくちゃ前向きでエネルギーに溢れる人が多くてとても面白かったです。いつものアジャイル系の人脈とは大きく異なる方々でした。
私の横にいたのが、一人はLean Startupをしている人で、このカンファレンスを開催している会社さんがやっているスタートアップコンテストで1位になった広告代理店の方、そしてそのサービスを作っている人だったり、Webサービスをやっている人、UXをバリバリやってる人、英語が出来へんのに、シリコンバレーに突入して、RoR+Designを操る人。。。ホンマおもろい。
昔は「起業」というとおっさんになってからというイメージがありましたが、会場全体が若くて、起業している人がおおいことにとてもびっくりしました。そして、起業といってもリーンスタートアップの起業のスタイルは普通の起業イメージではありません。
例えば私の横に座っていた人はこんなリーンスタートアップ起業でサービスをコーディネイトしていました。私も使ってみましたがとてもいいサービスです。面白い!!!
どんなサービスかというとTwitterでつながっている人に、ちょっとしたお礼をするためのサービスです。これいいですね。皆も試してみて!
ソーシャルギフトのgiftee(ギフティ) | ソーシャルギフトサービス
しかし、こんないいセッションと、多くの人との新鮮な出会いの場を提供してくださった、開催会社様に大感謝です。
では、次の要望の多いブログ書きますww