メソッド屋のブログ

米マイクロソフト Software Development Engineer 牛尾の日記です。ソフトウェア開発の上手なやり方を追求するのがライフワーク。本ブログは、個人の意見であり、所属会社とは関係がありません。

「忙しい」と思う事を解決してみる

 自分はどうも忙しいと、過剰にストレスを感じるようだ。その対策として、スコープをロックするのではなく、時間をロックする考えに変えてみた。私生活においても。



忙しいと感じることはストレスを感じる 


 最近気づいたのだが、自分はどうも「忙しい」というストレスに弱いらしい。どうしても「忙しい」と感じると心がやさぐれる感覚がある。忙しくないときは、結構幸せを感じる事が出来ている。


 しかし、よくよく考えてみると実は「忙しい」というのは変だと言うことに気づいた。具体的に長い時間何かをしていても、「忙しい」と感じない時もある。一体なんなのだろう。どうやったら「忙しい」と感じるのだろう。



「スコープ」と「納期」をロックすると「忙しい」と感じる


 この答えの仮説として「スコープ」と「納期」がロックされている状態があると「忙しい」と感じるのではないかと考えてみた。例えば今、納期が迫った仕事があったり、いくつかイベントも重なっているので、死にそうなぐらい忙しいと感じていた。心もしっかりやさぐれたw でもよくよく考えると、スコープをロックして、この日までに死んでもやってやろう!と思ってやると、ものすごくストレスがかかってたし、精神的にも、肉体的にも疲れ果てるし、やらされ感もあって凄く嫌な感じだ。
 XPでも、「週40時間」というプラクティスがあった。それ以上働くのは結局のところ瞬間最大風速でしかないくて、長期的に見ると害でしかないという考えだ。しかも40時間で帰ることに決めると、8時間をしっかりと集中しようと考える。普段はもっとだらだらしてしまうものだ。ペアプロとかも実際に1日やるともう、ヘトヘトになってしまう。



柔軟なスコープと時間のロックを採用してみた



 私生活の普段の仕事でもこの考えを応用してみようと思った。今日は日曜だけど、まだ終わっていない事があるので、仕事をする必要がある。いつもだったら、折角の日曜なのに、「やらないといけない事、終わらせないといけない事」があると、いつも嫌な気分だ。だから、「スコープ」を「今日中に」達成する事をゴールとしないことにした。「今日はとりあえず4時間ぐらいやってみる。実際に4時間かかって出来た成果を元に、計画を考えたり、スコープを減らす事を含めて、いい手を考えよう」と考えた。どっちみち、4時間やったら終わるとこころに決めると全くストレスを感じなかった
 しかも、終わりはしなかったけど、結構ちゃんと終わった。これが、もし夜中まで頑張って、ぎりぎり終わらせたとしても、翌朝は使い物にならないし、イライラしているし、しかも、その成果がボツになったりしたら、全く穏やかではいられないだろう。


 我々は見積りがへたくそだ。出来ないと思う方がいいと思う。だから、見積りは投げ捨てて、測定をするべきというのを本当にそう思った。そして、物理的なスコープを投げ出す事にした。スコープをロックしないこと。これで、相当ストレスがへる。そして、工夫もいろいろできる。スコープ&納期ロックをすると、結局のところ、品質だったり、工夫する心が犠牲になっていることにも気づいた。


この戦略がうまくいくかはわからないが、しばらく続けてみようと思う。